9月24日、パティ・オースティンのビルボードライブ東京初日公演に行きました。
「ディスコ・ミュージック」と言うと真っ先に思い浮かぶ曲があります。”ドゥ・ユー・ラブ・ミー”。11PMの「最新ナイトスポット事情」みたいなコーナーのタイトルバックで流れていた。一体ディスコって、どれだけ楽しい所なんだろう、と思いながら、流れるその曲が頭に残っています。
パティ・オースティンは、長い間、クインシー・ジョーンズのプロデュースを受け、彼からも「ゴッド・ドーター」と言わしめる程に寵愛されているアーティストです。
ステージに登場したパティは、シルバー・グレイになった、それでも驚くほどたっぷりのワンレングス・ヘア。ベージュのプルオーバーと程よい長さのスカートのセットアップ。一時は太ったという体型はシェイプアップされていて、彫の深い顔が一層精悍な感じに。一見でコンディションのよさが伺えます。バックにはキーボード、ウッドベース、ドラムス、ギターの4人だけ。
“ベイビー,カム・トゥ・ミー”で、ツカミから観客を魅き付けます。バックバンドのプレイも確か。続いて、”ハウ・ドゥ・ユー・キープザミュージック・プレイング”、ともにジェームス・イングラムとのデュエット曲を、ソロで。特に”ハウ・ドゥ・ユー~”は、個人的に世の中で最も美しいデュエット曲と思っているので、涙が出そうなほど感激した。
トークに入るとパティは、あきれるくらい陽気で前向き。そんな姿を、皆愛さずにはいられないのでしょう。なんと徳があふれる人格なのだろう。この姿勢がきっと絶えず運を呼んでくるのだろう。見習いたいと思いました。
その後は全て今年リリースしたジャズ・アルバム”ガーシュウィン・ソングブック”からのナンバーとなり、”ガーシュウィン・メドレー”、”ファニー・フェイス”などを歌います。スキャットとステージ・アクションが圧巻で、さらに観客をぐいぐいと引き込んでゆきます。
惜しまれながらラストを歌い、アンコールは旧作”セイ・ユー・ラブ・ミー”。
円熟で安定した、とても素晴らしいステージでした。

ちなみに今日の席は、バルコニー中央正面のカジュアル・シート。予想通り、真上からステージを見下ろすようなロケーション。僭越すぎる高い位置です。
ただ、前も後ろも気にせず、バルコニーにかじりついて見れるので、桟敷席としては上等。1人で見に行く事が多い自分としては、とてもコスト・パフォーマンスのよい席だと思います。